2008年12月26日

ヒブワクチンQ&A 基礎知識編

<ヒブワクチンとは何ですか?>

ヒブ(Hib)ワクチンはb型インフルエンザ菌(インフルエンザウィルスとは別の菌です)による髄膜炎など
の重症感染を防ぐワクチンです。この感染症は初期症状が一般的なカゼと同じで初期診断が困難、しかも急激に重症になりやすいため、ワクチンによる予防が必要とされています。ヨーロッパ、アメリカなど、世界では15年前から定期接種が行われ、有効性と安全性が確認されています。

<接種の対象年齢は?>

生後2ヶ月〜5歳未満です
Hibによる髄膜炎は、0歳代が53%、0〜1歳70%で、5歳以上ではまれなためです。
生後6ヶ月までに免疫をつける必要があるため、生後2ヶ月からの接種が定められました。

<接種スケジュールは?>

*生後2ヶ月以上〜7ヶ月未満
 初回接種3回+追加接種1回

*生後7ヶ月以上〜12ヶ月未満
 初回接種2回+追加接種1回

*生後1歳以上〜5歳未満
 1回接種のみ

 初回接種とは・・4〜8週間隔(3週間隔も可)
 追加接種とは・・初回接種からおよそ1年後



<三種混合と重なって難しいのでは?>
ヒブワクチンは三種混合と時期が重なるので、接種回数が増えて大変です。このため、海外ではヒブワクチンと三種混合を一緒にした4種混合が使われたり、同時に2つ以上のワクチンを接種するのが普通です。
日本では一般的ではありませんが、同時に2つのワクチン(不活化、生ワクチンとも)を打つことは認められており、海外渡航の場合などに実際に行われています。
ヒブワクチンを期間内に接種するためには、三種混合などとの同時接種(腕をかえて2本打ちます)が現実的で、当院でも行う予定です。副反応の救済策は同時接種にも適用されます。

<効果はありますか?副反応は大丈夫?>
欧米では、Hib髄膜炎が導入前の数%に減少しました。今回日本で使われる「アクトヒブ」については初回3回接種後92.4%に必要な抗体価が得られます。フィンランドでは初回接種完了97,000人中1人も重症感染がなく、予防効果は100%でした。

・副反応
注射部位の発赤44.2%、注射部位の腫脹18.7%、注射部位の硬結17.8%、不機嫌14.7%でした。
これらの割合は三種混合と較べて多いものではありません。きわめてまれ(頻度不明)に、アナフィラキシー、けいれん、血小板減少性紫斑病などの程度の強い副反応が出現することがありますが、これも他のワクチンと較べて多くはありません。

なお、ワクチンにはウシの成分が使用されていますので、理論上はBSE(伝達性海綿状脳症)が発生することがありますが、これまで世界100カ国以上で14年間約1億5000万回接種して報告は1例もなく、可能性はゼロに近いと考えられます。



posted by kuyama at 12:27| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする