2020年09月14日

異なるワクチン間の接種間隔が変わります

2020年10月1日から予防接種法の改正により、異なるワクチン間の接種間隔の制限が緩和されます。

従来は生ワクチンを接種してから27日以上、不活化ワクチンを接種してから6日以上の間隔をあけないと、次のワクチンを接種することができませんでしたが、基本的にこのルールはなくなります。

例外として、注射の生ワクチン→注射の生ワクチンの場合に限り、従来通り接種してから27日以上あける必要があります。

ただし、このルールは異なるワクチン間の接種間隔であり、同じ種類のワクチンを複数回接種する場合の接種間隔のルールは従来どおりですのでご注意ください。
例えば、ヒブは1回目から4〜8週間あけて2回目、インフルエンザ1回目と2回目は2〜4週間あけるなど。

このことにより、

1)定期接種のスケジュールの立て方には、基本的にはこれまでと変更はありません。
2)インフルエンザ予防接種は、その前後の定期接種など、ほかのワクチンとの間隔を考える必要がなくなります。
posted by kuyama at 08:49| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月07日

子どもの便秘 〜受診が必要なのはどんな時?<くやま小児科だよりNo241/2020/09>

子どもの便秘 〜受診が必要なのはどんな時?
小児の便秘は小児科外来ではよく見られ、お困りの親御さんが多くおられます。心配のないもの、何か病気が隠れているかもしれないものがあります。

●どのくらい出ないと便秘なの?
1週間に2回以下が便秘の目安ですが、個人差があり、回数だけでなく他の症状の有無も大切なポイントです。

●大部分は、身体の病気が隠れていない「機能性便秘」
一般的には、機嫌が良い、哺乳や食事が順調、便が硬くない、などの時は基本的に問題ないと考えてください。

●身体の病気を疑う症状
食欲が落ちる、苦しそう、機嫌が悪い。
とくに以下の症状はポイントです。
 
1)黄色信号yellow flag
乳幼児以降の便漏れ、排便の我慢、肛門の痛み、肛門の出血、経過が長い(2〜3ヶ月)、トイレが詰まるほどの太い便

2)赤信号red flag
体重が減る・成長障害、繰り返す嘔吐、血便、便秘後の下痢、お腹が張ったり腫瘤が触れる
これらの症状があったら、受診してください。とくに赤信号は要注意です。

●機能性便秘は理由がある
子どもには、便秘になりやすい3つの時期があります。

1)食事の移行期〜乳児期
母乳やミルクが便の成分になる固形物を含まないため、数日から1週間出ないことがあります。
機嫌がよくて哺乳が良好なら、4〜5日くらいまでは受診を待ってもよいです。
また、離乳食が始まってからの便秘は、便が固形物を含んで硬くなるが、まだ排便の筋肉の協調運動が上手にできないのが理由です。
こちらも、器質性の病気を疑う症状がないときは、しばらく受診を待ってよいでしょう。

2)トイレットトレーニングの時期〜乳幼児期
排便のための協調運動がまだ育っていない時期にトレーニングを急ぐと、排便が苦痛になってしまいます。
その結果便が硬く、排便痛を伴うようになって、うんち嫌いの悪循環を起こすことがよくあります。
排便を嫌がったり、止めたり、立ってうんちをするようなら受診してください。

3)学校生活の始まり〜学童期
学校で排便するのが嫌いな子どもは多いです。
学校生活をきっかけに便秘になるお子さんがよくいます。
音や臭いで排便を友達に知られたくないのが理由です。

●機能性便秘も習慣になるのは要注意
機能性便秘でも放置すると、便意を感じにくくなったり、腸が膨らむなどして、慢性便秘となることがよくあります。
1〜2ヶ月続くようなら、受診してください。

●対策と治療

1)バランスのよい食事、適度な運動
食事は、繊維質を多く含んだ食べ物(野菜、海藻など)が有効です。
粉末寒天は手軽でお勧めしています。ご飯と一緒に炊いたり、汁物に入れたりできます。
規則正しい生活、身体を動かすことも大切です。

2)トイレットトレーニングを強いない
嫌がるようなら無理強いしないことがコツです。
しだいに排便の筋肉の協調運動ができるようになるのを待って、成功体験を味わわせるように行ってください。

3)規則正しくトイレに座る
便意があってもなくても、1日1回はトイレに座る習慣をつけてください。
排便時の姿勢も大切です。直立して座るのではなく、少し前かがみになってみましょう。
直腸と肛門の角度がゆるやかになり、便が出やすくなります。
足が床に着かないお子さんは、台座などを使うと安定します。

4)受診と薬物治療
器質性の病気を疑う症状があったり、習慣化しそうになったら、ためらわず受診してください。
薬物治療が数種類選べますので、症状に合わせて使い分けます。

5)心理面の配慮
排便が苦痛にならないよう、叱ったりせずに、うまくいったときには一緒に喜んであげましょう。
いろいろな側面から、ご一緒に考えていきましょう。
posted by kuyama at 09:25| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ロタワクチンを受ける方へ(09/07)

令和2年10月1日から、ロタワクチンが定期接種(公費負担)になります。
令和2年8月1日以降に生まれたお子さんが対象です。

ロタウイルスによる胃腸炎を予防する生ワクチンです。
シロップ製剤を飲ませます。

誰もが一度はかかる感染症ですが、感染力が強く乳児がかかると重症化しやすいためワクチンが開発されました。
「ロタリックス」「ロタテック」の2種類があり、当院ではどちらも採用しています。
効果はほぼ同等で、どちらを選んでも違いはありません。
途中でワクチンを変更することはできません。
以下の説明をお読みになり、どちらかをお選びください。

このワクチンは対象月齢になったらヒブ、肺炎球菌、B型肝炎(自費)と同時に、早めに受けることが最も大切です。

1)接種方法
<共通>
初回接種は生後2ヶ月〜生後14週6日までに行います。

<ロタテック>
生後6週間(当院では生後2ヶ月)〜32週の間に、4週間以上あけて3回。

<ロタリックス>
生後6週(当院では生後2ヶ月)〜24週の間に、4週間以上あけて2回。


2)ロタリックスとロタテックの比較
・効果、副反応の発現:ほぼ同じ。
・接種回数 ロタリックス:2回、ロタテック:3回
・接種終了 ロタリックス:生後24週、ロタテック:生後32週
・含まれる株(型)の数 ロタリックス:1、ロタテック:5
(実際は交差免疫により、両者の効果はほぼ同等となります)

3)自費の場合の費用(同時割引後、同額です) 
ロタリックス1回13,500×2=27,000円
ロタテック 1回 9,000×3=27,000円

自費ワクチン問診票・説明書ダウンロード

※ロタウイルス胃腸炎、ワクチンスケジュールについて
 VPDを知ってこどもを守ろう

posted by kuyama at 00:00| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする