2020年11月30日

地域ではやっている病気

第48週 2020/11/23〜2020/11/28(診療日数04)

感染性胃腸炎・00→02→03→00→02→02
溶連菌感染症・01→01→00→01→00→00
水痘・00→00→00→01→00→00
流行性耳下腺炎・01→00→00→00→00→00
伝染性紅斑(りんご病)・00→00→00→00→00→00
ヘルパンギーナ・00→00→00→00→00→00
手足口病・00→00→00→00→00→00
咽頭結膜熱(プール熱)・00→01→00→00→00→00
RSウイルス感染症・00→00→00→00→00→00
風疹・00→00→00→00→00→00
インフルエンザ・00→00→00→00→00→00

☆当院は厚生労働省「感染症発生動向調査」の小児科定点になっており、対象となる疾患を集計したものです。
☆印旛保健所管内の感染症情報は こちら



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2020年11月09日

つらいお腹の症状 〜過敏性大腸症候群のお話<くやま小児科だよりNo243/2020/11>

9月号で便秘を取り上げ、院内にも印刷しておいたところ、多くの方がお持ちになったようです。
お腹のトラブルは誰にでも起こりますが、日常生活に大きな影響を及ぼすなど、大変つらいものもあります。
今月は過敏性大腸症候群を取り上げてみました。
どんな症状なのでしょう。

<腹痛を繰り返す6年生の男子>
春から週に2〜3回腹痛を繰り返すと、受診されました。
突然授業中に強い痛みが出て、保健室で休むことを繰り返していたので、大学病院を紹介して専門的な検査を受けましたが、異常は見つからず、最終的に過敏性症候群の診断となりました。当院で薬を替えて痛みが減り、一緒にあった頭痛も改善しました。

<電車に乗ると下痢と腹痛の中学生>
電車通学で、毎日トイレ下車しなければいけない中学生の男子が来院しました。
電車のほか、テストなど、トイレに行けない時に限って下痢をもよおしていました。
下痢型の過敏性腸症候群と診断して投薬し、下痢はほぼ消失しました。

<慢性便秘に悩む女子中学生>
コロナで休校になってから便通が週に1〜2回に減って来院しました。
朝方までラインをして昼近くに起きる生活になっていた生活習慣を、時間をかけて戻して便秘が良くなりました。

<過敏性腸症候群とは?>
腸にはっきりした原因が見つからないのに、便秘や下痢や腹痛が数ヵ月以上続く病気で、腸の動きの異常によって起こります。
便の形状で4つに分類されます。
硬い便が優位の「便秘型」、軟便・水様便が優位の「下痢型」、硬い便と軟便・水様便を繰り返す「混合型」、そしてどれにも分類されない「分類不能型」です。
よく伴う症状として、頭痛・胸痛などの痛み、不眠症やうつ症状などの心の症状、頻尿などの緊張症状があります。
命に関わる病気ではありませんが、生活リズムを乱したり苦痛や心の症状を起こして、社会生活に大きな影響をおよぼすことがあります。

<原因>
「消化管の運動異常」と「内臓知覚過敏」、そして「心理的要因」の3つが主な理由と考えられています。
腸を動かす自律神経は、心の状態と深い関係があります。過敏性腸症候群のきっかけに、ストレスや生活リズムの乱れで自律神経がバランスを崩すことがあります。紹介した中学生のように、下痢型はトイレに行けない時に限って増えることが多いのも、これが理由です。
実は私自身も高校受験のテストの真っ最中に経験したことがあって、忘れられない思い出です。
他には腸内細菌の乱れ(食事の偏り、胃腸炎)、ストレス、消化管アレルギーが原因となることがあります。

<医療機関受診の目安>
1〜2ヶ月以上症状が続いて生活に支障が出るようでしたら、我慢をしないで受診することを勧めます。
過敏性症候群の型に合わせた治療を行ないます。症状が強いときには、深刻な病気が隠れていないかを確認します。

<治療>
1)まずは日常生活の心がけが基本
うつ病や不安症状は、この病気のきっかけになったり悪化の原因となります。
「内臓知覚過敏」も気持ちの敏感な反応と関連があります。
ストレスへのこだわりを避けたり日常生活でリラックスを保つ心がけが、治療にも予防にもなります。生活リズムの乱れや夜型生活を避けるのも有効です。薬物治療の前にまず日常生活の対策を心がけてください。

2)日常生活上の対策
規則的な食事と生活習慣、十分な水分摂取、運動、生活の楽しみ
暖かい人間関係、周囲の理解や励まし


3)心理療法:認知行動療法、リラクゼーション
この治療は、心療内科や精神科などで行います。

4)薬物治療
セレキノン(下痢、腹痛、便秘)、イリボー(下痢)、アミティーザとリンゼス(便秘、腹痛)
プロビオティックス(ビフィズス菌や乳酸菌:ミヤBM、ビオフェルミンなど)
漢方薬:半夏瀉心湯(腹痛)、桂枝加芍薬湯(下痢、腹痛)、大建中湯(便秘)
抗アレルギー剤

以上を型や症状の程度に合わせて使い分けます。

お腹は生活習慣や心のありようで、不調をきたしやすいものです。
身体からのメッセージと受け止め、振り返ってみることも必要かもしれません。
posted by kuyama at 08:49| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする