2009年04月28日

小児科だより05月号(No111/2009/05)

プレゼント今月の記事
◆園・校医の仕事から
◆地域ではやっている病気
◆ホームページ引越のおしらせ


◆園・校医の仕事から
今年もまた学校検診の季節になりました。
私も、園・校医(以下校医)としていくつかの園、学校(以下学校)に伺っています。
学校検診といえば、皆さんはどんな様子を思い浮かべるでしょうか。子どもが一列に並んで、医師がぶすっとしながら(?)流れ作業で聴診器を当てていく光景でしょうか。
現在も、順番に心雑音、皮膚の病気、側湾症、眼や鼻の病気、甲状腺の肥大などを診断しています。
しかし校医としてはそれだけではなく、他にも大切な業務を行っていますので、今月はそのことをお話いたしましょう。

<学校保健の役割は変わってきている>
一言でいえば、これまでの身体の病気の発見から、病気の予防、発達相談、個別支援という方向に大きく変わってきています。
その背景には、生活習慣の急激な変化がいろいろの問題を生んでいること、集団生活にさまざまな困難を持つお子さんのための個別支援教育に国が力を入れ始めたこと、があります。
今までの集団検診だけでは対応できないこのような問題には、より密な連携が必要になってきました。

<校医は検診以外にどんな仕事をしているの?>   
私が現在行っている仕事の内容をご紹介します。
感染予防)
保育園では集団感染を予防するために、問診票に予防接種歴を記入していただいています。
また学校や地域での病気の流行について、必要な時には情報をお伝えしたり対策を相談します。
最近は感染予防への関心が高くなってきました。
発達相談)
学校でご相談を受けたときに、アドバイスや専門医療機関のご紹介などをしています。他にも注意欠陥・多動症など、集団生活での接し方の配慮が必要な場合に相談をしています。

生活環境の相談)
家庭の事情に応じた配慮が必要なお子さんの相談が増えてきています。学校の場では不適応、保健室登校、生活習慣(孤食、運動不足、ケータイなど)、性教育などさまざまな問題が出てきているので、医療にこだわらずに広く対応する必要があります。
ときに虐待の相談を受けることもあります。

これらに対し、どんな相談や連携を行うかは、園や学校の方針によってさまざまです。
発達に関する相談を受けたときは、お子さんの生涯にわたる大切な問題ですのでとくに気を使います。

<学校を越えた連携が必要なことも>
お子さんが健やかに育ってゆく環境作りは、家庭、保健、医療、教育、福祉にまたがることなので、ときに行政との連携も考慮します。
現在お子さんは、母子手帳を受け取るところから、保健センターや医療機関で定期的に様々なチェックやフォローを受けられるようになっていますね。
しかし現状の制度では、保育園や幼稚園に入ったところでこの体制が途切れてしまい、必要な支援がうまく継続できないことがありました。
本埜村の公立保育園や幼稚園では、支援が必要なお子さんのために、保健センターとの連携が取れるよう体制作りが進んでおり、校医もそこに関わることがあります。
また、小中学校でも、保健センターや小児神経専門医などの専門家との連携が行われるようになってきています。
このような体制づくりが、今後周辺地域でも進むことが望まれますし、学校医もそこに役割が果たせるように願っています。


◆地域ではやっている病気
4月は、一部の園などで胃腸炎がみられましたが、春休みをはさんで、はやっていた感染症も一段落し外来は落ち着いていました。でも説明を丁寧にしたりご相談を伺ったりして、混んでいる時よりかえって順番をお待たせしてしまうこともありました。
連休明けは体調を崩しやすいので、子どもも大人も気をつけましょう。
豚インフルエンザの今後の動向も気になります。
うがい・手洗い・人混みを避けるなど、感染予防の基本に留意して下さい。


◆ホームページ引越のおしらせ

http://kuyama-syonika.jp

当院のホームページは、2000年10月にオープン、2005年1月に「ブログ版」をリンクさせ、主なお知らせの更新はそちらで行ってまいりました。
当時に比べ、予防接種や病気の最新情報なども専門機関のHPから一般向けに出されるようになり、医院のHPの役割も変化しつつあります。
新しい情報をどう読むかなどは、その都度「小児科だより」や「ブログ版」でお知らせしている現状ですので、HP本体の情報は基本的なご案内に絞ることにし、その内容もこの機会にリニューアルしました。
ふだんブログだけをチェックしている方も、お寄せいただいたお子さんの絵のコーナー、院内の写真など、工夫してみましたので、のぞいてみて下さいね。
なお、ネットをご利用でない方にも情報が伝わるよう、院内掲示や小児科だよりのバックナンバーの閲覧など行っておりますので、引き続きご利用下さい。


◆ちび鉛筆
このたよりの編集最終段階で/豚インフルエンザの感染が広がりをみせ/WHOが警戒レベル4(phase4)の宣言を出しました/4/28現在日本では感染者は確認されていませんが/GWなどで渡航する方も多い時期で/警戒を強めなくてはなりません/正しい情報を集め冷静な判断をすることが大切です(T)
posted by kuyama at 16:17| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする