2010年08月01日

小児科だより08月号(No126/2010/08)

プレゼント今月の記事
◆肺炎球菌ワクチン接種
 9月より始めます
◆地域ではやっている病気
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◆肺炎球菌ワクチン接種9月より始めます

3月号でも取り上げましたが、今年2月に日本でも認可発売され、接種ができるようになりました。
当院でも9月より接種を始めることにいたします。
そこで、「小児用肺炎球菌ワクチン」(プレベナー)の意義や受け方などについて、ご説明します。


<子どもの肺炎球菌感染症ってどんな病気?>

そもそも肺炎球菌は、多くの子どもの鼻やのどにいるありふれた菌ですが、体力が落ちた時にふだんは菌がいないところに入り込み、いろいろな感染症を引き起こすことがあります。
脳や脊髄をおおっている髄膜に菌が入ると細菌性髄膜炎を起こします。
日本では毎年200人くらいの子どもがかかり、うち3分の1くらいが死亡したり重い障害を残します。
その他肺炎、繰り返し治りにくい中耳炎、菌血症、敗血症などを起こします。

<小児用肺炎球菌ワクチンはどんなもの?>

このワクチンによって、上にあげた病気を予防することができます。2000年から定期接種が行われているアメリカでは、これで予防できる肺炎球菌による重症感染症が98%減りました。
細菌性髄膜炎はHib同様早期診断が困難で、診断がついても抗菌薬が効かない耐性菌であることも多く、治療が難しいため、ワクチンによる予防がとても大切です。

<接種の年齢とスケジュールは?>

0〜9歳が対象です。
肺炎球菌による髄膜炎になるお子さんの半分は0歳代でかかり、それ以降は年齢とともに少なくなりますので、なるべく早く接種することが大切です。
・生後2〜6ヶ月(標準の受け方です)
 1歳までに27日以上あけて3回、その後60日以上あけ4回目を接種します。

※標準の時期を過ぎた場合の受け方
・生後7ヶ月〜11ヶ月
 27日以上あけて2回、60日以上あけて3回目で完了。
・1歳:1歳で1回、60日以上あけて2回目で完了。
・2〜9歳:1回で完了。

<副反応や安全性は大丈夫?>

接種後に発熱や接種部位の腫れなどの副反応が起こる頻度は、ほかのワクチンと同程度です。
このワクチンは発売から10年経ち、すでに世界の約100カ国で接種され、うち40カ国以上で定期接種として行われて安全性が確認されています。

<0歳は受けるワクチンが多いけど、優先順位は?>

公費による定期接種は最低限受けて頂きたいですが、肺炎球菌を希望する場合、三種混合との同時接種を行うとスケジュールが立てやすいです。ヒブも同じくらい大切なので、最も効率よい受け方は、三種混合+ヒブ(任意)+肺炎球菌(任意)の同時接種です。
この場合、3カ所に針を刺すことになります。
もちろん別々に接種もでき、同時接種でも単独でも、効果や副反応に違いはないとされています。
当院では今年度に入ってすでに100名以上の方に2種の同時接種を行っており、希望する方は増えています。

<公費になる予定はないの?>

これらのワクチンは回数が多く、また高価(当院ではヒブ1回7,350円、肺炎球菌は1回9,000円です)です。当院では同時接種の場合は割引を行うなどしていますが、意義のあるワクチンであり是非とも定期接種(公費)になってほしいものです。小児科医もふくめ関係団体が行政に働きかけを行っているところです。


◆地域ではやっている病気

7月はヘルパンギーナが流行していましたが、夏休みに入るとあっというまに下火となりました。
例年これから9月中旬くらいまでは、感染症の少ない時期になります。
今年の夏は暑さが厳しいようですね。お休みでも早寝早起きでリズムを作って、夏バテしませんように。
近所の家の庭にかわいいプールや水遊び道具を見かけると、なんだかウキウキします。
楽しい思い出がたくさんできるといいですね。


◆ちび鉛筆

毎年のんびりした内容になる8月号ですが/今年は9月からの様々なお知らせで一杯になりました/お知らせブログも時々チェックお願いいたします/お絵かきをいっぱい頂いているのですが/なかなか載せられなくてごめんなさい/HPの方に載せましたのでご覧下さい/でも夏休みは小児科のことなんて忘れて/元気いっぱい遊んで下さいね!!!(T)
posted by kuyama at 09:55| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする