2012年03月02日

小児科だより03月号(No145/2012/03)

晴れ今月の記事

◆生涯勉強・・・

◆地域ではやっている病気

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◆生涯勉強・・・

今月は最近感じていることを少し書いてみます。
小児科診療所で日頃診る病気は、ほとんどが小児科医にとってはありふれたものです。
6割は感染症で、これに喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患、湿疹などを合わせると、100人中90人以上がこの中に入ります。それもたいていは軽症で、入院が必要な方は100人に1〜2人です。
ほとんどのお子さんとは、このような中でのおつき合いで、大きくなって病気をしなくなり、小児科卒業を見送ります。

<まれな病気、重症な病気>

そんな日常の中で重要な役割は、一般的な病気を最低限の薬で的確に治療することと、もう1つは、その中からまれな病気や重症の病気を見落とすことなく診断治療し、必要な場合は適切な医療機関に紹介することです。
これまでに私自身は、1型糖尿病の意識障害、喉頭蓋炎での呼吸不全、白血病などの患者さんを診断しましたが、開業医としては、これらはその職業人生で数人出会う程度の頻度の病気です。
幸いいずれも適切な対応をすることができましたが、診断の遅れは命にかかわります。
小児科医が見逃してはいけない病気は多くありますが、とくに命に関わるものとして私が注意しているのは、小児の3大悪性腫瘍(白血病、脳腫瘍、骨腫瘍)、細菌性髄膜炎、喉頭蓋炎、心筋炎、心奇形、乳児の虫垂炎です。
これらは、まれで見逃しやすいこと、万一を疑っても、結果としてほとんどが軽症のために紹介がためらわれること、急激に重症になるなどの難しさがあります


<まれな病気を見逃さないためには>

まれな病気は、日常の病気の顔をして突然やってきます。
ありふれた病気という先入観からそれを疑えない、そして滅多に出会わないために勉強していなかったり忘れている、こうした落とし穴が潜んでいます。
どうしてもふだんよく出会う病気にばかり、注意が向きがちになります。
これを防ぐために私が心がけていることは、当たり前のことですが、めったにない病気の「復習」です。
小児科医が勉強する病気の半分以上は、実は職業人生で1度も出会わないかもしれないのです。しかし疑えないことには診断することが出来ません。無駄を重ねるようでも反復することが必要だと思います。
もうひとつは、「慣れ」の気持ちに気づいて常に修正することです。
日常生活でも、人間は万一のことは軽視したり忘れてしまいがちですね。


<よい刺激を受け続けること>

開業医は孤独になりがちなので、学会や勉強会に顔を出したり、いろいろな団体のメーリングリストに登録していつも新しい情報が得られるよう努めています。
また現在、東京女子医大の医師や聖隷佐倉市民病院の森医師に予防接種や外来を担当していただいていますが、このことも、とてもよい刺激になっています。
女子医大には当直や症例検討会というご縁もあります。
森医師は勉強家ですので、専門の立場からアドバイスをいただいて、さっそく治療薬や診断法を取り入れました。
こうした勉強を続けるためにはどうしたらよいでしょう。それは、そのことを好きかどうかだと思います。
好きこそものの上手なれ、さほど能力に恵まれていない私のような者でも、人の命を預かるこの仕事を好きでい続けたいと願っています。


◆地域ではやっている病気

今シーズンのインフルエンザは例年より遅めで1月から増え始め、2月中旬が流行のピークとなりました。A型B型が混在して大きなピークをつくりました。
2月末現在減少に転じてきていますが、まだ流行は続いている状況です。
年度末で大人も子どども忙しい時期ですが、引き続き体調に気をつけておすごしください。


◆ちび鉛筆

ご卒園ご卒業おめでとうございます/インフルエンザのはやった長い冬を乗り越えて/ようやく春のきざしがみえてきました/今までこの紙面の編集に使っていたソフト(AppleWorks)がついに使えなくなり/遅まきながらWordに挑戦してみました/長年愛用した道具からの卒業はさびしさもありますが/よい機能を発見して編集に工夫をしていきたいと思います(T)

posted by kuyama at 10:38| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする