2012年09月01日

小児科だより09月号(No151/2012/09)

晴れ今月の記事

◆不活化ポリオワクチン接種がはじまります。

◆外来小児科学会に参加してきました

◆地域ではやっている病気

〜〜

◆不活化ポリオワクチン接種がはじまります。

これまで生ワクチンで集団で行われていましたが、今月より不活化ワクチンでの個別接種がはじまります。
基本的な知識と、今後の接種の進め方についてお話します。


<生ワクチンと不活化ワクチンの違いは?>

生ワクチンは、予防効果が高く(抗体がよくつく)、値段が安い(不活化の20分の1くらい)、簡単に集団で効率よく接種できる一方、まれにワクチン株由来の感染者が出るという問題がありました。
不活化ワクチンはそうした感染を起こすことはありません(ただし他のワクチンと同程度の副反応は起こりえます)が、効果が生より劣る、値段が高い、接種は注射で回数も多く手間がかかるという短所があります。


<なぜ不活化にかわったの?>

上記のような特徴から、生ワクチンはできるだけ短期間で多くの人に安いコストで接種する必要のある、感染の多い国には適しています。流行している場合は、生ワクチンでおこるまれな感染は問題になりません。
日本も少し前までは流行があり、生ワクチンが選ばれていましたが、現在はそのおかげで野生株による感染がなくなり、稀ではあっても接種による感染があるため、不活化ワクチンに替わることになりました。
ポリオは、日本を含む西太平洋地区では2000年に根絶宣言が出されています。


<対象者やスケージュールは?>

★生ワクチンを1回も受けていない人
3〜8週間あけて3回→6ヶ月以上※あけて追加接種を1回
(※追加は、12〜18ヶ月あけることが望ましいです)

★生ワクチンを1回受けた人
生ワクチンから27日以上あけて2回目→3〜8週間あけて3回目→6ヶ月以上あけて追加接種を1回

生ワクチンを2回受けた方は、不活化を受ける必要はありません。
対象者の方には、市町村から個別に説明と予診票が届いていると思いますので、それをよく読んで受けるようにしてください。
まだ届いていない方、疑問点のある方は住民票のある市町村の保健センターにお問合せください。


<ワクチンの供給状況はどうですか?>

現在はワクチンを待っていた方々の数に対して生産が追いついていない状況で、医療機関に納入されるポリオワクチンの本数は制限されています。
8月末現在、当院では予約が納入予定数に達したため、予約を休止しています。
9月中旬以降予約を再開できる見込みですので、医院「予約ステーション」のTOPページでご確認ください。
厚生労働省HPによると、今年度中にはワクチンはゆきわたる見込みとのことです。


<接種ができないと心配ですが….>

先にもふれたように、現在日本では自然感染はありませんので、焦る必要はないでしょう。他に時期の来ているワクチンがあれば、そちらを進めてください。
もし間隔が規定よりあいてしまっても、その回数を受ければ問題ありません。
ただしポリオが発生している国に渡航するなどの場合は、事前の接種が勧められます。


◆外来小児科学会に参加してきました


今年の年次集会は横浜で行われました。
事務や看護スタッフも対象とした、勉強とリフレッシュの場です。
当院では職員研修としてほぼ毎年参加しています。
地域医療に熱心に取り組み、外来での診療にさまざまな工夫をしている病医院のスタッフに出会って刺激を受けてきました。
もちろん中華街なども楽しみました。
院長は、隣の展示場でやっていた「恐竜展」にも参加したもようです。


◆地域ではやっている病気


今年の夏は、夏カゼもそれほど多くなく、平穏な外来でした。
そのかわりに、休みを利用して、大きいお子さんが日本脳炎などの予防接種に来てくれていました。
大きくなると病気もしなくなり、小児科を離れますが、久しぶりに会うと成長が感じられてとても嬉しいものです。


◆ちび鉛筆

皆さま元気に夏休みを楽しまれたでしょうか/医院では春から準備していた改装工事が無事終了/コーディネートのテーマは「森」/待合室のもみの木の椅子から着想しています/診察室2は「水辺」で黄色がさし色になったブラインドがポイント/少しでも気分よく過ごしていただければ幸いです。(T)
posted by kuyama at 13:51| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする