2016年05月31日

小児科だより06月号(No196/2016/06)

今月の記事
◆生後6ヶ月から公費でできます
「日本脳炎 早期接種のおすすめ」

◆こども急病電話相談「#8000」
 朝まで相談できます

◆地域ではやっている病気

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◆生後6ヶ月から公費でできます
「日本脳炎 早期接種のおすすめ」

日本脳炎予防接種は、従来、標準接種時期が3歳からとされ、一般にはその時期から接種されてきました。
ただこれまでも、生後6ヶ月から定期接種(公費)が可能ではあり、当院では、海外渡航などご希望があれば行ってきました。
今後は、広く生後6ヶ月からの接種(早期接種)を行うことにしましたので、ご説明いたします。

<ワクチンでの予防が重要な病気>
日本脳炎は、感染したブタを蚊がさし、その蚊に人がさされて感染します。ほとんどは無症状〜軽い症状ですみますが、発症した場合は致死率が高く重い後遺症を残す病気で、これを防ぐためにはワクチン接種しかありません。

<早期接種は広く推奨されているの?>
2016年2月、日本小児科学会は「日本脳炎罹患リスクの高い者に対する生後6か月からの日本脳炎ワクチンの推奨について」とする文書を発表しました。

@日本脳炎流行地域に渡航・滞在する小児
A最近日本脳炎患者が発生した地域、ブタの日本脳炎抗体保有率が高い地域に居住する小児

に対しては、生後6か月から日本脳炎ワクチンの接種を開始することが推奨されるとしています。

<千葉県は、推奨される地域に該当>
国内では、1967年より3歳以上にワクチンが積極的に接種されるようになるまでは、年間約1,000人ほどの罹患がありました。現在では年間数名ほどに減っているものの、1人の発症の背景には多くの感染者がいます。
千葉県内では、昨年0歳児が罹患し、今回の学会推奨の契機となりました。
またブタの日本脳炎抗体保有状況も、千葉県は80%以上と高くなっています。

これらのデータより、当院では生後6ヶ月から接種を行うことにしました。

<スケジュールはどうなるの?>
初回接種は3歳から始める場合と間隔は同じで、2期の時期は共通です。
・初回1期:6日以上あけて2回
・初回追加:1期終了後6ヶ月以上(おおむね1年)
・2期  :9歳以上13歳未満
接種量は3歳以上0.5mlですが、3歳未満では0.25mlです。
同時にできるワクチンがあれば、一緒に接種しましょう。

<早く始めても抗体はもつの?>
3歳未満では接種量が少ないですが、早期に始めても、免疫獲得や安全性は3歳以上で始める場合と変わりはなく、2期までの期間も長くなりますが問題ありません。
日本脳炎予防接種を行っている諸外国では、開始年齢は1歳前後で、問題なく行われています。

<くやま小児科以外でも早期接種はできるの?>
国が標準的な接種期間を3歳以上としてきたため、積極的に勧めるところはまだ少ないと思われます。
しかし、制度上生後6ヶ月からの定期接種は可能ですので、ご相談してみてください。
その場合、接種量の違いに注意する必要がありますので、念のため、接種時に3歳前であることを伝えて接種量の確認をされるとよいでしょう。
当院でも、もちろん接種量については十分なチェック体制をとっていきます。

生後6ヶ月以降
◎予約ステーションから予約できます。
◎すでに予約したワクチンに日本脳炎を追加したい場合は、事前にお電話ください。(当日はできません)
◎市町村の「日本脳炎予防接種問診票」が使えます。


◆こども急病電話相談「#8000」
 朝まで拡張されました。
 毎日夜7時〜翌朝6時まで利用できます。
 専門の看護師や小児科医がお応えします。

◆地域ではやっている病気
新年度もはや2ヶ月が過ぎまもなく梅雨を迎えようとしています。
まだ暑さや湿度に身体が慣れていないので、この時期にも熱中症には要注意です。
5月は全体に感染症は落ち着いていましたが、感染性胃腸炎や伝染性紅斑の流行がみられた幼稚園、保育園がありました。
喘息の起きやすい時期になりますので、症状がみられたら早めに受診しましょう。

◆ちび鉛筆
6月より日本脳炎予防接種は/ネットでも生後6ヶ月から予約できます/スケジュールのことなど/お困りの時はお気軽にご相談ください(T)
posted by kuyama at 09:13| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする