2018年02月01日

小児科だより02月号(No216/2018/02)

今月の記事
◆子どもの花粉症
〜早めの対処と花粉を浴びない工夫を!

◆地域ではやっている病気  

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◆子どもの花粉症
〜早めの対処と花粉を浴びない工夫を!

日本人の3人に1人といわれる「花粉症」、子どもも例外ではなく最近は2〜3歳の患者さんも珍しくありません。
小さいお子さんの場合は、自分で「花粉症」とは言えませんので、周囲の人が「もしかして?」という気づきがあれば、早めに受診してください。
遊びや学校生活にも影響することがあり、少しでも軽くしてあげたいものです。

<内服薬は早めに始めるのがポイント>
大人も子どもも共通ですが、内服薬(抗ヒスタミン剤、ロイコトリエン受容体拮抗薬)は、症状の出る前から服用を始めると、ピークを軽くできることがあります。
我慢できなくなってからではなく、前年に症状が出始めた時期より2〜4週間前から服用を開始できるとよいです。

<特に眼の症状は要注意!>
花粉症は、眼、鼻、呼吸器、皮膚などに症状を起こします。
どれもつらいものですが、中でも特に眼の症状には注意が必要です。
一番深刻な合併症は、角膜外傷です。
これは眼を強くこすって傷つけることでおこりますが、ひどくなると外傷性白内障になって視力障害を残してしまうことがあります。
眼の症状を強力に抑えるためにはステロイド点眼薬が必要ですが、長期に強いステロイドを使用すると眼圧上昇から緑内障になるおそれがあります。
当院ではステロイド点眼薬は弱いものに留めて処方し、強い症状の方には眼科受診をお勧めしています。

子どもは眼をこすらないように注意しても止められませんし、親の見ていないところでこすります。
次のような、花粉を遠ざける対策も合わせて行って、大切な眼を守ってあげてください。

<防御のための対策>
 眼 
眼を洗う、ゴーグルをつける、コンタクトレンズは外す。
 鼻 
マスク(鼻の周りもしっかり覆う)、鼻を洗う。
共通対策
ふとんや衣類は室内干し。長時間戸外に出ない。
帰宅したら玄関で服を着替える、など。

眼の対策は一番大切ですが、お子さんは一番嫌がるものです。小さい子は大変ですが、できることを行います。
理解できる年齢になれば、眼を傷つけないために必要な理由をわかりやすく説明してあげましょう。
コンタクトレンズは、つけたままでは花粉が砂のように角膜を傷つけ、症状をよりひどくしますので、この時期はぜひ外してください。
ゴーグルは目立つので嫌がる方が多いですが、原因を元から絶つ一番の対策ですので、症状の重い方はぜひ使ってください。薬と同様、早めに使い始めます。
繰り返し眼を洗うのも有効です。洗眼薬でなく水でも効果があります。

薬を使っているからと、花粉からの防護がおざなりになるのは本末転倒です。
少しでも症状を軽く、また使う薬を最小限ですませるためにも、原因である花粉を遠ざける工夫をして、この季節を乗り切っていきましょう。 

<新しい治療法があるそうですが?>
従来の治療法が対症療法であることに対し、アレルギー体質を変える舌下免疫療法が2014年からできるようになりました。
アレルゲンを舌下に含み身体に入れることで、免疫細胞の働きを抑える(免疫寛容)というものです。
現在は12歳以上の方が適応ですが、5歳以上に広げることが検討されています。
12歳以上で症状の強い方は、内科や耳鼻科にご相談ください。


◆地域ではやっている病気
インフルエンザは、1月下旬〜2月上旬にかけてピークとみられます。例年はA型のピーク後にB型が本格化するのですが、今シーズンはほぼ同時に流行に入ったために、ピークが高くなっています。
まだしばらくは流行が続くと思われますので、体調管理に気をつけてお過ごし下さい。
今号でとりあげた花粉症も出てきていますので、早めの対処をしましょう。
 
◆ちび鉛筆
この冬は寒い日が続きます/インフルエンザも今シーズンは/とりわけ多くなっています/引き続き注意が必要です/体調を整え免疫力を高めることが何より大切/大人も無理をせず休養をとりましょう(T)
posted by kuyama at 08:53| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする