2020年01月25日

早めの対策を!子どもの花粉症<くやま小児科だよりNo236/2020/01>

もうすぐ花粉症の季節がやってきますね。
日本では3人に1人とも言われ、子どもも2、3歳からみられます。

大切な心がまえは2つ。

1)症状が出始める前から対策を!
 先手必勝です。

2)対策の第1は、浴びる花粉を減らすこと!
 症状を和らげ、薬も減らすことができます。


<浴びる花粉を減らすには?>

眼 :花粉症対策メガネ、コンタクトは外す、洗う(しかし症状が強くなったら勧められません)
鼻 :マスク(しっかり鼻の周囲をおおう)、鼻の入り口にワセリンを塗る
全身:洗顔、洗濯物や布団は室内干し、花粉がつきにくい上着、外出から帰ったら衣類を玄関で脱ぐ、外出を減らす

花粉症対策メガネは抵抗のあるお子さんが多いですが、一番効果があります。お子さんが嫌がってもぜひお勧めください。
鼻の入り口にワセリンを塗る方法は、花粉を鼻に入れない効果があります。


<症状に合わせたお薬>

内服薬
抗ヒスタミン剤、ロイコトリエン受容体拮抗薬、ステロイド(重症の場合のみに短期間限定)

外用薬
眼(アレルギー性結膜炎):点眼薬(抗ヒスタミン剤、ステロイド)
鼻(アレルギー性鼻炎):点鼻薬(抗ヒスタミン剤、ステロイド)
皮膚(花粉症皮膚炎):ステロイド軟膏


<眼を傷つけないことが大切!>

眼がかゆいと、お子さんはがまんできずに眼をこすります。
目をこすり続けると角膜に傷がつきます(角膜外傷)。
角膜の傷は皮膚と違って治りにくく、繰り返しているうちに外傷性白内障(角膜が白く濁る)になると、視力障害が残ってしまいます。
繰り返し目をこすっていたら、放置しないで花粉症対策メガネをつけた上で医療機関を受診してください。


<根本的な治療もあります>

免疫療法といって、アレルギー体質に働きかけてアレルギー反応を抑える治療法です。
上にあげた対症療法と比べて、より根本的な治療法です。
免疫療法はアレルゲンを体に入れる治療です。
以前は皮下注射で行われていましたが、現在は口(舌下)からの「舌下免疫療法」が主流です。

舌下免疫療法ってどんな治療?
アレルゲンエキスを舌の下に入れて、しばらく待った後飲み込みます。
エキスは現在スギとダニの2種類がありますが、ここではスギだけご説明します。

薬剤名)シダキュア(スギ)
対象年齢)原則5歳以上、アレルギー検査でスギ陽性の方。
効果)根治(完全治癒)は20%、効果あり(軽くなる)は80%。
副反応)人工的にアレルギーを起こさせるので、50%くらいはある程度のアレルギー(花粉症)症状が出ます。
薬の量を調節して、治療を続けます。

効果が出るまでに3週間〜3年、原則3年間は続けます。根気が必要です。

花粉症シーズンが終わってから始まるまでの期間に、治療を開始します。


繰り返しになりますが、症状を少しでも楽にするためには、症状のスイッチが入る前の「早めの対策」が大切です。
また薬を使っているからと、花粉からの防護がおざなりになるのは本末転倒。
少しでも楽に、薬を最小限ですませるためにも、原因である花粉を遠ざける工夫をして、この季節を乗り切っていきましょう。 
posted by kuyama at 12:11| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする