2020年05月31日

「コロナ流行」と子どもの心<くやま小児科だよりNo238/2020/06>

「コロナ流行」と子どもの心    

「コロナ禍」と言われる中、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
少しずつ社会が動き出していますが、まだまだ先は見えませんね。
園や学校に行き、お友だちに会い、外で遊ぶ、など今までの当たり前の生活が一変してしまったことは、子どもたちの心に少なからず影響を与えていることでしょう。
これから少しずつ集団生活も再開されますが、以前の日常が戻るには時間がかかると思われます。


<子どもや親は、どんなふうに感じている?>

国立成育医療研究センターでは、そんな親子にアンケートを行いました。
その結果からも、親と子のどちらにも大きな影響を与えていることがわかります。
コロナ×こどもアンケート 中間報告
コロナ×こどもアンケート こどもたちの生活とこころの様子(教育機関向け)

専門家は、「子どもの心の変化に気づいてあげて」「子も親も悩みを抱えこまないで」「誰かに伝えて」「自分に合ったお気に入りのストレス解消を見つけて」とアドバイスをしています。


<小児科外来では、こんなケースも>

●咳が止まらない、小学2年生男の子
3月初めから1ヶ月咳払いが止まらない、と来院。
普段好きだったスポーツができなくなって日常生活が乱れるようになり、元気も落ちてきているとのことでした。
呼吸状態は正常で、身体の問題はなく、喘息の持病もありません。
咳は親が注意すると増えますが、遊んでいるときや就寝時はなく、「咳チック」と診断しました。

●腹痛と頭痛が2週間続く、小学4年生の女の子
身体の以上は見つかりませんが、食欲がなく、表情も暗く、心理的な要因による症状と判断しました。

●急に乱暴になり弟を叩くようになった年少さん
問題行動が出ているお子さんもいます。


<子どもの心の問題は、身体に現れることも>

身体の症状を訴えますが、診察や検査ではそれに見合った所見がありません。
思春期以降は大人と同じように、うつ病などの心の症状で診断がつくことが多いですが、このように小学生くらいまでは身体の症状として表現されることが多いです。
専門的には「身体表現性障害」と言い、子どもは大人と違って身体と心が分かれていない(未分化)ことと、心の病気と自覚できないこと、が主な理由です。


<子どもの心にどう配慮したらいいでしょう?>

親自身も大変な状況ではありますが、子どもは「辛い」と自覚できない代わりに身体や行動に現れることを理解し、否定することなくまず受け入れてあげましょう。
その上で、

 ・話をじっと聴く。
 ・答えを出さなくても良い。
 ・できないことより、できる小さな一歩を探そう。

ご参考になればさいわいです。

今、みんなが様々な大変さや困りごとをかかえて、悩みながら暮らしていると思います。
気になることがあれば、どうぞご相談ください。
posted by kuyama at 14:12| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする