2020年06月29日

外あそびと紫外線のおはなし<くやま小児科だよりNo239/2020/07>

もうすぐ本格的な夏がやってきます。
この時期は熱中症や紫外線が気になりますね。
でも子どもにとっては夏でも外遊びは大切です。
いろいろ工夫して、楽しくすごしてください。

<いろいろある、戸外活動のよいところ>

遊びは楽しく、いろんな体験ができることのほか、医学的にみてもよいところがあります。
1)身体をつくる
遊びや運動は身体と心の発達に必要です。思春期までの戸外活動と運動習慣は一生続くことが多いとわかっていますので、子ども時代は運動習慣を作る大切な時期です。
2)汗をかく
汗を分泌する汗腺の数は、生後約2年間の環境温度の影響を受けます。2〜3歳までに汗をかく機会が多い方が、汗を分泌する「能動汗腺」の数が増えて、後の体温調節の働きが良くなります。

<気をつけることその1、熱中症>

バランスよい食事や果物などで電解質や水分をしっかり摂り、遊びのあいまには喉の渇く前に、麦茶などでこまめに水分をとらせてあげましょう。
市販のイオン飲料は糖分が多いので、気をつけてください。

<気をつけることその2、紫外線>

紫外線は夏は冬の5倍に増加します。
紫外線の量は快晴の時を10割とすると、曇りでも約6割ですから油断できません。

●皮膚に好ましくない効果
1)急に起こること
メラニンを増やして色素沈着を起こす「サンタン」と日焼けを起こす「サンバーン」です。

2)長い経過で起こること
皮膚のたるみとしわがあります。さらに白内障のリスクや稀ですが皮膚がんのリスクもあります。

●紫外線対策
帽子をかぶったり、日陰を選んでの短時間のお散歩なら、特に必要はないでしょう。
日中長時間戸外に出る際は、日焼け止めを使うとよいでしょう。汗で流れてしまうので、汗を拭いて時々塗りなおします。
日焼け止めには、紫外線吸収剤を使ったケミカルタイプと使っていないノンケミカルタイプがあります。
ケミカルタイプは紫外線カットが強い分肌への負担が強めで、ノンケミカルは遮断効果は弱めですが低刺激です。
子どもにはノンケミカルのものがよいでしょう。

<意外な紫外線のプラス面>

紫外線というと、一般には悪いイメージですが、実は大切なプラスの働きもあるのです。
1)視力の発達
乳幼児から小学生くらいまでの視力の発達には適度の紫外線が必要で、戸外生活が少ないと近視が増えることがわかってきました。日陰でもよいですが、戸外で1日2時間程度過ごすことが近視予防になります。今世界的にも学校
で体育などの戸外活動が見直されてきています。

2)骨が丈夫に
紫外線は骨を作るビタミンDを作ります。
思春期以降は骨密度は減る一方なので、子どもの時期は骨形成の重要な時期です。もちろん大人にも必要です。
顔や手足の日焼けを避け、手のひらを使う方法もあります。夏だと1日15分程度両手のひらの日光浴だけで、十分な量のビタミンDが作られます。

熱中症と紫外線の対策をした上で、ぜひお子さんと夏の戸外活動を楽しんでください。
posted by kuyama at 08:37| くやま小児科だより・ブログ版 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする