2014年08月28日

おたふくかぜワクチンについて

(くやま小児科だより2014年9月号より抜粋)
おたふくかぜは、かかると髄膜炎、睾丸炎、膵炎を起こすことがあります。また、原因不明の難聴の多くの原因はおたふくかぜと推定されていて、数百人に1人の頻度です。この難聴は回復しません。
2回接種が世界標準です。
日本でもおたふくかぜワクチンの定期接種化が待たれますが、任意(自費)接種であってもぜひ受けていただきたいワクチンです。

<おたふくの2回目(追加)推奨時期について>

当院ではこれまで、罹患を防ぐこと、水痘とともに接種忘れを防ぐことを考慮し、おたふくかぜワクチンの2回目を水痘ワクチンと一緒に早期に接種することをお勧めしていました。
おたふくかぜワクチンは任意接種であり、2回目については定期接種のような決まりは特にありません。
さまざまな考え方がありますが、水痘が定期接種になった機会に、当院としては日本小児科学会推奨の時期をお勧めすることにいたします。

☆日本小児科学会推奨スケジュール
 1回目:1歳になったらすぐMR(1期)と同時に 
 2回目:2回目のMR(2期)と同時に
 
2回目推奨時期は、小学校入学前の年度です。
おたふくかぜは水痘ほど感染しやすくないこと、水痘ワクチンより免疫がつくので1回接種である程度の免疫がつくこと、MRとの同時接種は忘れにくいということが理由となっています。
ただこれも目安であり、ある程度の幅をもって接種を忘れなければよいので、同時接種をしない方はMRよりは前に行うことでよいでしょう。
ご不明なことがあれば、どうぞご相談ください。
posted by kuyama at 07:29| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年03月29日

ワクチン同時接種について(日本小児科学会の公式見解)

H26.1.12更新されました。H23年版と見解は同じですが、図が追加されています。

ワクチンで防げる病気から子どもたちを守るために、同時接種を推奨しており、当院も同じ考え方に基づいて接種を行っています。
(学会HPに掲載されたPDFファイルより転載)
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2013年11月01日

小児肺炎球菌ワクチンの切替えについて

平成25年11月1日より、小児肺炎球菌ワクチンが従来の7価から13価に一斉に切り替えられます。
これにより、従来よりも多くの種類の肺炎球菌に対して予防が期待できます。

接種スケジュールは7価と同様です。途中まで7価で接種を進めている人も11月1日以降は残回数を13価で接種してください。(今までどおりに予約され、お手元にある予診票をお持ちになれば接種できます)

7価で接種を完了している人が13価ワクチンでの接種を希望する場合は、接種は可能ですが、任意接種となり自費となります。(当院でご希望される場合は、まず受付でご相談ください。)

詳しくは、厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou28/qa_haienkyuukin.html

posted by kuyama at 08:53| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月12日

ヒブ、肺炎球菌ワクチン再開にあたって

(2011年10月01日追記)
小児科だより10月号にも関連記事があります。
あわせてお読みください。

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最終的な選択は医療を受ける立場の方にありますが、医療側がさらに判断材料を提供することが必要と考え、当院としてあらためて詳しくご説明することにいたしました。


<これまでの経緯と'素朴な疑問'>

今年3月に、ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン接種後に7人の死亡があったことが報告されました。
このことを受けて、厚生労働省が調査と検討を行った結果、これらのワクチンと死亡7人との間には「現時点では直接的な明確な因果関係は認められない」、と結論されました。

この結論の結果、4月1日よりこれら2つのワクチンの接種再開が決まりました。
同時接種についても、死亡との間に因果関係は認められず、今まで通り医師の判断により同時接種を行ってよい、となりました。

しかし、はたして今まで通りこれらのワクチンを接種したり同時接種を行ってよいか、迷われる方が多いと思います。
厚生労働省の「現時点では直接的な明確な因果関係は認められない」という見解だけでは、接種の判断を行うためには必ずしも十分な説明ではないと思います。


<厚生労働省の報告結果「小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの安全性の評価結果について」平成23年3月24日 の解説>

・亡くなったお子さんの状況
 年齢:6ヶ月未満〜2歳台 基礎疾患あり3例、明確でないもの4例
 接種から死亡までの期間 翌日3例、2日後1例、3日後2例、7日後1例
 同時接種(全例):プレベナー+ヒブ:1、プレベナー+DPT:1、プレベナー+ヒブ+DPT:2、ヒブ+BCG:1、ヒブ+DPT:2

・接種後の死亡の頻度:2つのワクチンとも0.1~0.2/10万接種
・海外の接種後の死亡との比較:
 海外:小児用肺炎球菌ワクチン:0.1~1/10万接種
    ヒブワクチン:0.02~1/10万接種
・原因:感染症と乳幼児突然死症候群が原因の大半
    いずれもワクチンとの因果関係は明確ではない。

・同時接種:866医療機関の調査(当院を含む)
      2つのワクチンは同時接種が75%以上

同時接種による副反応出現率は、単独接種に比べて高い傾向(メーカー)と同じ(鹿児島大学)という2つの調査結果があるが、重大な副反応の増加はない。

・結論:
現段階の情報において、いずれもワクチン接種との直接的な明確な因果関係は認められないと考えられる。
死亡の頻度は、海外と比較して多くはない。
今まで通り、2つのワクチンの接種を再開する。同時接種も今まで通りとする。
しかし今後死亡が0.5/10万接種を超えた場合は、因果関係が有る無しにかかわらず再検討する。


〜なぜ因果関係が認められないとなったのですか?

ワクチンの副反応による死亡はアナフィラキシー反応がほとんどだからです。
アナフィラキシー反応は重大な全身のアレルギー反応で、接種後15〜30分以内に出現します。まれに遅れて出現する場合でも数時間以内です。
今回の7例はいずれも接種後1日以上経過していることと、症状が異なることからアナフィラキシー反応とは考えられません。
また他のまれで重大な副反応もほぼ考えられない状況です。
(アナフィラキシーについては、早期発見と対処が大切なので、後で詳しく説明します。)


〜なぜ厚生労働省の説明ははっきり結論を言わないのですか?

医療の世界は、世の中の他のことと同じように「絶対」がないからです。
現在の医療の常識ではあり得ないことと考えられても、結論が変わることが絶対ないとは言い切れません。
しかし、今回の厚生労働省の結論は、現在の医療の判断ではワクチンとの因果関係はほぼありえないというもので、現状では否定されていると考えてよいと言えます。
この結論をもって接種を再開してよいと私は考えます。


〜ワクチン接種の副反応には、どんなものがあるのでしょうか?

<「平成22年12月6日 厚生労働省の検討会でのヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの副反応の検討」の解説>

・ヒブワクチン(2008 12月〜2010 10月の検討) 140万人接種(推定)
 副反応報告 58人(関連性が否定されたものを含む)
 発熱8 熱性けいれん9 アナフィラキシー5(他にアナフィラキシー様反応2:アナフィラキシーは否定)
 アナフィラキシーはすべて回復した ギランバレー・ADEM様反応2名は関連性は否定

・小児用肺炎球菌ワクチン 2010 2月〜2010 10月の検討 70万人接種(推定)
 副反応報告 64人(関連性が否定されたものを含む)
 発熱17 アナフィラキシー様反応2(アナフィラキシーは否定)

以上のように、接種開始から昨年10月までの報告では、生命にかかわる重大な副反応はありませんでした。 

ワクチンの副反応は、大部分が発熱と接種部位の腫脹(はれ)です。
この副反応は、ほぼ全例が自然に数日以内に治りますので、とくに治療は必要ありません。めったにないが重大な副反応は、アナフィラキシーです。 

・アナフィラキシー:
即時型アレルギー反応の重大な症状である、呼吸器(喉頭浮腫、喘鳴、呼吸困難)や循環器症状がおこったものです。
緊急の治療が必要で、死亡することもあります。
蜂アレルギーが一番多いが、まれ(年間数例以内)に食物や予防接種でもおこります。


〜接種後に死亡した7例の死因は、予防接種が原因でなかったら何でしょうか?

外国の報告では、大半の原因は感染症と乳幼児突然死症候群とされています。
今回の7例はいずれも原因が明確になりませんでしたので、感染症が原因ではないと推測されます。
厚生労働省の報告では、乳幼児突然死症候群に触れられていませんが、可能性として考えられます。
乳幼児突然死症候群は、乳幼児の原因不明の死亡に対してつけられた診断名です。
突然亡くなって原因がわからなかった乳幼児の診断の総称で、心臓の病気や窒息など隠れたいろいろの原因があると推定されています。

予防接種をおこなわない場合でも、自然に一定の割合で乳幼児の原因がわからない死亡が見られます。
今回のヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチン接種後の死亡例の頻度は、接種をしなかった場合の自然の死亡の頻度を明らかに上回ることがなかったため、ワクチンが隠れた原因になっていることは考えにくいというのが、今回の結論でした。

はっきりと結論を言うことはできませんが、乳幼児突然死症候群が原因の1つとして推定されます。


〜接種後の死亡や重大な副反応を防ぐにはどうしたらよいですか?

今回報告されたような死亡を防ぐ手段は残念ながらありません。
しかし、いいかえれば接種をしなくても、乳幼児の死亡は同じ割合で起こるのです。
接種を中止する理由にはならない、と考えてください。

ワクチン接種との関係がはっきりしている重大な副反応であるアナフィラキシーの対処はあります。

アナフィラキシーは、ワクチン接種後15〜30分にほとんどがおこるため、接種後はしばらく医療機関内に留まって、症状が出始めたらすぐに医療機関が対処する体制をとります。帰宅しても疑わしい症状が出たら、すぐに引き返して医療機関に申し出てください。
迅速な処置でほとんどが救命されます。

・アナフィラキシーの症状

皮膚(一番多い):じんましん、浮腫(口唇や眼瞼周囲や手足のむくみ)、かゆみ、ほてり、紅斑
 
眼:充血と浮腫(眼球と眼瞼)、かゆみ、涙
 
呼吸器(重大):くしゃみ、鼻汁・鼻閉、咳、のどの違和感・声がれ・浮腫、喘鳴(ゼーゼー)、呼吸困難
 
循環器(重大):血圧低下、不整脈、意識障害

消化器(食物アレルギーには多いが、注射では非常に少ない):腹痛、悪心(気持ちが悪い)、嘔吐、下痢、口内の違和感


〜同時接種をしないほうが安全ですか?

厚生労働省の報告では、重大な副反応は同時接種で増加しませんでした。
発熱などの軽度の副反応は増加することはありえますが、同時接種を中止するほどのものではないと言えるでしょう。
ヒブ、肺炎球菌ワクチンは5歳未満まで公費助成が受けられますが、出来るだけ月齢が小さいうちに受けていただきたいものです。
ワクチンの種類が増えて、単独接種ですべてのワクチンをスケジュール内に行うのは困難になっていることから、小児科医としては同時接種をお勧めいたします。


〜あらためて、
ヒブワクチンと小児用肺炎球菌ワクチンは接種した方がよいでしょうか?

ヒブと肺炎球菌は、乳幼児の重症感染症の代表です。
どちらも年間300〜600人の乳幼児の命を奪い、同じ人数の後遺症を残します。
当院でも数名の感染者を経験しています。

初期症状に細菌髄膜炎に特有なものはなく早期発見が困難であること、最近は抗生剤が効きにくい耐性菌が増えていることを考えると、予防が最善の対策といえます。

接種後の死亡例とワクチンとの因果関係が認められず、また感染によってはるかに多い人数の死亡例があることを考えますと、接種することの利益が接種しないことの利益を上回ります。
 

《結論》

2つのワクチン接種をお勧めいたします。
より有効とするため、同時接種をお勧めいたします。

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2011年04月05日

ヒブと小児用肺炎球菌ワクチンの予診票について

生後2ヵ月以上5歳未満の方は、公費助成が受けられます。
市町村の予診票が必要です。

*印西市民の方は、当院にあります。
 できるだけ事前に取りにおいでください。
 無料で受けられます。

<対象者と接種回数>

【ヒブワクチン予防接種】

 @生後2か月〜7か月未満(4回接種)

 A生後7か月〜12か月未満(3回接種)

 B生後12か月〜5歳未満(1回接種)


【小児用肺炎球菌ワクチン予防接種】

 @生後2か月〜7か月未満(4回接種)

 A生後7か月〜12か月未満(3回接種)

 B生後12か月〜24か月未満(2回接種)

 C生後24か月〜5歳未満(1回接種)


*印西市以外の方
 お住まいの市町村にお問合せください。

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2011年03月30日

ヒブ・肺炎球菌ワクチン再開Q&A('11/3/29版)

小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチン接種の再開についてのQ&A

平成23年3月29日版
健康局結核感染症課
医薬食品局安全対策課


問1  なぜ、小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンの接種を一時的に見合わせたのですか。

平成23年3月2日から4日までの間に、報告医によれば因果関係は評価不能又は不明とされていますが、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンを含むワクチン同時接種後の死亡例が4例報告されました。また、その後に、3件の死亡例が報告されました。(これらの7例には、過去に生じた例を含みます。)
情報を収集し専門家による因果関係の評価等を実施するまでの間、念のため接種を一時的に見合わせることとし、3月4日から3月31日の間、接種を一時的に見合わせました。
※その後、平成23年4月1日から、接種を再開することとしています(【問2、3】を参照)

問2 どのような根拠に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種が再開されたのでしょうか。

3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、【問3】に示す理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。この評価に基づいて、小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種を再開することとなりました。


問3 小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種は安全なのでしょうか。

これらのワクチンは、海外で広く用いられているワクチンであり、我が国でも発売以来それぞれ100万人から150万人程度の子供に接種されたと推定されています。
国内においても、接種後の死亡例について報告がありましたが、3月24日の専門家の会議においては、今回の死亡例や、国内外の様々な情報を集めて検討が行われ、以下のような理由から、安全性上の懸念はないとの評価がなされました。
・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種と一連の死亡との間に、現時点では、直接的な明確な因果関係は認められないと考えられる
・ 小児用肺炎球菌ワクチン及びヒブワクチンの接種後の、国内での死亡報告の頻度については、諸外国で報告されているものと大きな違いはみられず、国内でのワクチン接種の安全性に特段の問題があるとは考えにくい
・ 国内外の調査研究によれば、これらのワクチンを含む複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱や注射した部位の腫れなどの軽い副反応が増加するという報告もみられるが、重篤な副反応の増加は報告されていない。

なお、一般に、予防接種にはある程度の割合で発熱や注射した部位の腫れなどの軽度な副反応が、極めてまれに重篤な副反応が発生することがあることから、接種に当たっては【問4】に示す点について注意をお願いします。


問4 小児用肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチンの接種の際には、どのような点に気をつければよいですか。

一般に、ワクチンの接種は、発熱がなく、急性疾患にかかっていないときに行うべきものであり、医師による問診・診察や検温などを受けた上で行う必要があります。普段からお子さんをよく知っているかかりつけの医師がいれば、その医師から接種を受けたり、その医師に相談するとよいでしょう。
複数のワクチンの同時接種の安全性については【問5】、基礎疾患(持病)を有する方への注意については【問6】、接種を受けた後の注意については、【問8】をお読みください。


問5 小児用肺炎球菌ワクチンとヒブワクチンとの同時接種や、これらのワクチンと、DPT(ジフテリア、百日せき、破傷風)3種混合ワクチンなどの、他のワクチンとの同時接種は安全なのでしょうか。

国内外の調査研究によれば、小児用肺炎球菌ワクチンやヒブワクチンを含む複数のワクチンを同時に接種した場合、発熱や注射した部位の腫れなどの軽い副反応が増加するという報告もみられますが、差がないとする報告も見られます。同時接種による重篤な副反応の増加は報告されていません。欧米においても同時接種の安全性については問題ないとされ、同時接種は通常の方法として広く行われています。
このため、同時接種について、現在の知見からは、安全性についての問題はないと考えられます。
ワクチンの同時接種は、早く免疫をつけたり、接種を受けるための受診回数を少なくするために行われ、医師の判断と保護者の方の同意によって行うことができます。
なお、それぞれのワクチンを一つずつ単独で接種することもできます。別の日に接種するには、原則として、小児用肺炎球菌・ヒブ・DPT(3種混合)などの不活化ワクチンの接種後は6日以上、BCG・ポリオなどの生ワクチン接種後は27日以上の間隔をおくことになっています。


問6 子どもは基礎疾患(持病)を持っています。ワクチンの接種はやめた方がよいのですか。ワクチンの接種をすることができますか。

基礎疾患を持っているお子さんは、一般に、健康な乳幼児よりも感染症にかかると重症化するリスクが高く、髄膜炎や敗血症などの重い感染症を早期に防ぐことが重要である一方、ワクチンによる副反応についても、より注意が必要です。
例えば重い心疾患など、重い基礎疾患のある子どもへの予防接種は、日頃から基礎疾患の状態についてよく知っている主治医や、主治医と連携し予防接種の経験のある医師などが、子どもの体調をよく確認して、接種を受けるのに適した時期を判断し、慎重に接種を行います。
複数のワクチンの同時接種は、単独接種も考慮しつつ、医師が慎重に判断しますので、主治医とよくご相談ください。複数のワクチンの同時接種は、早く免疫をつけたり、受診回数を少なくする等を考慮して行われるものですが、同時接種で重篤な副反応が増えるわけではありません。万一重い副反応が生じた際などに、単独接種の方がどのワクチンの接種後に起こったのかが分かりやすくなることなども考慮されます。


問7 接種の見合わせの期間中に、2回目(3回目)の接種予定日が過ぎ、接種の間隔が空いてしまいましたが、接種できますか。

接種の一時的な見合わせのため、接種の予定の日が過ぎてしまったり、決められた接種間隔を守れなくなったりした場合も、ワクチン接種を受けた後の免疫への効果には問題がないとされています。
病気から身体を守る免疫をつけるためには、間隔が多少ずれたとしても、なるべく早く接種を受けましょう。

※ なお、ヒブワクチンは、異物混入により製品の一部が回収された影響で、地域によっては、一時的に供給量が不足している可能性があります。接種を希望する際には医療機関にご確認ください。


問8 ワクチンの接種を受けた後には、どのくらいの期間、どのようなことに気をつけたらよいですか。

ワクチンの接種を受けた後、軽い発熱や注射した部位の腫れなどが、起きることがあり、ごく稀ですが重篤な副反応が生じたり、あるいはたまたま別の病気になったりすることがあります。ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンなどの不活化ワクチンによる発熱・腫れなどの副反応は、たいていは接種当日から数日以内に起こり、自然に治ります。血小板減少性紫斑病など、極めてまれな副反応が、接種から3週頃までにあらわれることがあるとされています。
もし、高熱、ぐったりしている、けいれん・ひきつけ、意識がないなどの重い症状がみられる場合は、医師の診察を受けてください。


問9 接種を受けた後に、もし病気になった場合には、どうしたらよいですか。また、その病気がワクチンの副作用かもしれないと思ったときには、どうしたらいいですか。

ワクチンの接種を受けた後には、【問8】に示すような副反応が起こることがあります。
もし、高熱、ぐったりしている、けいれん・ひきつけ、意識がないなどの重い症状がみられる場合は、医師の診察を受けてください。

万が一、ヒブワクチン・小児用肺炎球菌ワクチンの接種によって重い副反応や障害が残ったような場合には、ワクチン緊急接種促進事業を実施している市町村は健康被害に関する保険に加入していますので、市町村にご相談ください。また、「医薬品副作用被害救済制度」の対象になることもあります。

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2010年10月01日

ヒブワクチンのご説明

◆料金 1回 7,350円

1)ヒブの基礎知識
2)スケジュール
(他サイト「子どものVPDへリンクします)

・三種混合や小児用肺炎球菌と時期が重なりますので、ご希望があれば同時接種も行います。
 3種類の同時接種も可能です。

予防接種説明書と予診票
(予診票は、自費共通をダウンロードしてご利用ください。受付でもお渡しします。)

posted by kuyama at 09:47| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月01日

小児用肺炎球菌ワクチン接種開始します

9月より開始です。
ご予約を受付けております。
・料金 1回 9,000円(税込)

※ワクチンは十分に流通していますので、ワクチン確保の申込みは不要です。
通常の接種と同様にご予約下さい。

★接種年齢、接種回数、スケジュールなど、詳しくは こちら
(製薬会社ファイザーのサイトです)

・くやま小児科だより8月号でも解説しています。

・2ヶ月〜9歳が接種対象となりますが、感染のピークは1歳ですので、乳児期の早い時期に接種することが望ましいです。

・三種混合やヒブワクチンと時期が重なりますので、ご希望があれば同時接種も行います。
 3種類の同時接種も可能です。

予防接種説明書と予診票
(予診票は、自費共通をダウンロードしてご利用ください。受付でもお渡しします。)

posted by kuyama at 23:13| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月26日

ヒブワクチンQ&A 基礎知識編

<ヒブワクチンとは何ですか?>

ヒブ(Hib)ワクチンはb型インフルエンザ菌(インフルエンザウィルスとは別の菌です)による髄膜炎など
の重症感染を防ぐワクチンです。この感染症は初期症状が一般的なカゼと同じで初期診断が困難、しかも急激に重症になりやすいため、ワクチンによる予防が必要とされています。ヨーロッパ、アメリカなど、世界では15年前から定期接種が行われ、有効性と安全性が確認されています。

<接種の対象年齢は?>

生後2ヶ月〜5歳未満です
Hibによる髄膜炎は、0歳代が53%、0〜1歳70%で、5歳以上ではまれなためです。
生後6ヶ月までに免疫をつける必要があるため、生後2ヶ月からの接種が定められました。

<接種スケジュールは?>

*生後2ヶ月以上〜7ヶ月未満
 初回接種3回+追加接種1回

*生後7ヶ月以上〜12ヶ月未満
 初回接種2回+追加接種1回

*生後1歳以上〜5歳未満
 1回接種のみ

 初回接種とは・・4〜8週間隔(3週間隔も可)
 追加接種とは・・初回接種からおよそ1年後



<三種混合と重なって難しいのでは?>
ヒブワクチンは三種混合と時期が重なるので、接種回数が増えて大変です。このため、海外ではヒブワクチンと三種混合を一緒にした4種混合が使われたり、同時に2つ以上のワクチンを接種するのが普通です。
日本では一般的ではありませんが、同時に2つのワクチン(不活化、生ワクチンとも)を打つことは認められており、海外渡航の場合などに実際に行われています。
ヒブワクチンを期間内に接種するためには、三種混合などとの同時接種(腕をかえて2本打ちます)が現実的で、当院でも行う予定です。副反応の救済策は同時接種にも適用されます。

<効果はありますか?副反応は大丈夫?>
欧米では、Hib髄膜炎が導入前の数%に減少しました。今回日本で使われる「アクトヒブ」については初回3回接種後92.4%に必要な抗体価が得られます。フィンランドでは初回接種完了97,000人中1人も重症感染がなく、予防効果は100%でした。

・副反応
注射部位の発赤44.2%、注射部位の腫脹18.7%、注射部位の硬結17.8%、不機嫌14.7%でした。
これらの割合は三種混合と較べて多いものではありません。きわめてまれ(頻度不明)に、アナフィラキシー、けいれん、血小板減少性紫斑病などの程度の強い副反応が出現することがありますが、これも他のワクチンと較べて多くはありません。

なお、ワクチンにはウシの成分が使用されていますので、理論上はBSE(伝達性海綿状脳症)が発生することがありますが、これまで世界100カ国以上で14年間約1億5000万回接種して報告は1例もなく、可能性はゼロに近いと考えられます。



posted by kuyama at 12:27| 予防接種ご説明 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする